はじめに
皆さん、こんにちは!
この記事では、Shopifyの最新アップデート情報から、中でも注目の機能をピックアップしてお届けしていきます。
今回は、2026年7月に発表された最新アップデートから厳選した3点をご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください!
※アップデート情報はShopify Changelogより引用・参照しています。
アップデート内容
コレクションが「複数ソース」と「バリエーション単位」に対応 《NEW!》
◆機能の概要
Shopifyのコレクション機能が大幅に拡張され、従来の「自動条件」または「手動で選択した商品」という作成方法に加え、複数のソースを組み合わせた、より柔軟なコレクション設計が可能になりました。
具体的には
- 自動条件
- 手動で選択した商品
- 除外条件
- 他のコレクション
- アプリから提供されるソース
などを、1つのコレクション内で組み合わせることができます。
さらに、商品単位だけでなく、サイズやカラーなど特定のバリエーションを対象としたコレクションも作成できるようになりました。
◆本機能のメリット
-
複雑な商品グルーピングを標準機能で実現しやすくなる
例えば「新着商品を自動で集めつつ、一部の商品を手動で追加し、特定の商品だけ除外する」といったコレクションを1つの設定で構築できます。
これまで複数のコレクションを作ったり、アプリなどで補完したりしていた商品分類を、よりシンプルに管理できるようになります。 -
「商品」ではなく「売りたいバリエーション」を軸に売り場を作れる
これまでは基本的に商品単位でコレクションへ掲載していましたが、今回のアップデートにより特定のサイズやカラーなどをコレクションの対象にできます。
例えば、同じスニーカーに複数カラーがある場合でも、「ホワイト」のバリエーションだけを「ホワイトアイテム特集」に掲載するといった売り場作りが可能です。 -
コレクションを再利用しやすくなる
既存のコレクションを別のコレクションのソースとして利用できるため、商品構成を何度も設定する必要がありません。
元となるコレクションが更新されると、それを利用している上位のコレクションにも反映されるため、商品数の多いストアほど管理工数の削減に繋がります。
◆活用ポイント
- 季節・テーマ別の特集ページを効率的に運用する
例えば「夏のおすすめ」というコレクションを作成する場合、- 「サンダル」コレクション
- 「Tシャツ」コレクション
- 「夏の小物」コレクション
各商品を一つずつ登録するのではなく、既存の商品分類を「パーツ」として再利用できるため、特集ページの作成・更新工数を抑えられます。 - カラー・サイズなどを軸にした売り場を作る
バリエーション単位のコレクションは、アパレルやインテリア、コスメなど、カラーやサイズが商品選びに大きく影響する商材で特に有効です。
例えば- ブラックアイテム特集
- XLサイズのアイテム
- 限定カラー特集
単なる商品分類ではなく、「どのような切り口なら商品を探しやすいか」というMD・UXの観点からコレクションを設計することが重要です。 - コレクション管理ルールを整理する
自由度が高まる一方で、コレクション同士を複雑に組み合わせすぎると、「この商品がなぜこの見せ方で掲載されているのか」が運営側で分かりにくくなる可能性があります。
商品数や担当者が多いストアでは、- 基礎となる商品分類
- 販促用コレクション
- 季節・キャンペーン用コレクション
◆本機能の注意点
既存のコレクションは新しい管理画面へ自動的に更新されるため、削除・再作成は不要です。
一方、コレクションを操作するサードパーティアプリやカスタムアプリを利用している場合、Shopifyは新機能への対応のためAPIバージョン2026-07への更新を開発者へ確認するよう案内しています。
引用元:Shopify Changelog:"Collections now support multi-source and variants"
同一商品に複数の商品ディスカウントを適用可能に
◆機能の概要
1つの商品が複数の商品ディスカウントの条件を満たしている場合、同じ商品に複数の商品ディスカウントを組み合わせて適用できるようになりました。
Shopifyでは以前から、「商品ディスカウント+注文ディスカウント」など異なる種類のディスカウントを組み合わせることは可能でした。
今回のアップデートではさらに、「ロイヤルティ会員向け割引」と「季節キャンペーン割引」のような、複数の商品ディスカウントを同一商品に重ねて適用できるようになったことが大きな変更点です。
これにより、複数のキャンペーンが重なる場合でも、一方の割引を諦めたり、対象商品をキャンペーンごとに細かく除外したりする必要性を減らせます。
◆本機能の利用条件
今回のアップデートで注意すべきが、同一商品への複数の商品ディスカウント適用はShopify Plusプラン限定の機能である点です。
また、管理画面のディスカウント設定のみで完結する機能ではありません。
同一商品に複数の商品ディスカウントを組み合わせる場合、ディスカウントにタグを設定したうえで、GraphQL Admin APIを利用して組み合わせルールを設定する必要があります。
そのため、実際の導入にあたっては開発担当者やShopifyパートナーへの相談が必要になるケースも考えられます。
◆本機能のメリット
-
複数の販促施策を並行して実施しやすくなる
例えば、ある商品が「サマーセール」と「ロイヤルティ会員向けキャンペーン」の両方の対象になっている場合、条件を満たした顧客に両方の商品ディスカウントを適用するといった販促設計が可能になります。
これまでのようにキャンペーン同士の競合を避けるために対象商品を細かく除外するのではなく、意図的に割引を重ねる販促戦略を取りやすくなります。 -
優良顧客に「通常施策+特別なメリット」を提供しやすい
特に利用しやすいのが、ロイヤルティ施策との組み合わせです。
具体的には、すべての顧客を対象とした季節セールを実施しながら、一定条件を満たした優良顧客にはさらにロイヤルティ割引を適用するといった設計が考えられます。
一般顧客向けの施策を維持しつつ、優良顧客には追加のメリットを提供できるため、顧客ランクや会員制度と連動した販促の幅も広がります。
◆活用ポイント
- 「全体キャンペーン × 顧客別施策」を設計する
今回の機能は、単純に割引率を大きくするためではなく、異なる目的を持つキャンペーンを重ねる使い方に向いています。
例えば、- サマーセール20%OFF → 短期的な販売促進
- ロイヤルティ会員10%OFF → 優良顧客への還元
これにより、「今はセール中だから会員特典は使えない」といった状況を避け、キャンペーン期間中でも優良顧客への付加価値を維持することができます。 - 割引率ではなく「最終粗利」から組み合わせを設計する
複数の割引を適用できるからといって、すべてを組み合わせることが最適とは限りません。
キャンペーン設計時には、- 最終販売価格
- 商品原価
- 配送コスト・決済手数料
- 広告費
- 割引適用後の粗利額・粗利率
今回のタグによるグルーピングは、このルールをシステム上で管理するためにも活用できます。
引用元:Shopify Changelog:"Multiple product discounts on the same item"
Shopify MessagingでWhatsAppマーケティング配信が可能に
◆機能の概要
Shopify Messagingから、WhatsAppを使ったマーケティングキャンペーンを作成・配信できるようになりました。
2026年6月には、Shopify上でWhatsAppマーケティング同意をメール・SMSとあわせて管理できるアップデートがリリースされました。
今回はさらに一歩進み、同意情報を管理するだけでなく、実際のWhatsAppマーケティング施策を展開できるようになった形です。
キャンペーンでは、
- 用意されたテンプレート
- 独自のブランドコンテンツ
- 商品カタログの画像などのメディア
- インタラクティブボタン
- キーワード返信
などを利用できます。
料金は、送信したメッセージに応じて支払う仕組みとなっています。
◆本機能のメリット
-
顧客データ管理から配信までをShopify中心に設計できる
6月のアップデートでWhatsAppのマーケティング同意を管理できるようになり、今回のアップデートで実際のキャンペーン配信にも対応しました。
これにより、「受信同意管理 → キャンペーン作成 → 配信」までをShopifyを中心に運用できる環境が整いつつあります。
特にWhatsAppの利用率が高い市場へ販売しているストアでは、CRMチャネルの選択肢を増やせる点が大きなメリットです。 -
「送るだけ」ではないコミュニケーションを設計できる
メールのように情報を一方向に届けるだけではなく、インタラクティブボタンやキーワード返信を利用できるため、顧客の反応を前提としたコミュニケーションを設計できます。
例えば商品紹介から商品ページへ誘導したり、特定のキーワードへの返信を促したりと、メッセージ内で次のアクションに繋げやすいことが特徴です。
◆活用ポイント
- メール・SMS・WhatsAppの役割を分ける
すべてのマーケティング配信をWhatsAppへ移行する必要はありません。
例えば、- メール:新商品紹介・特集・読み物など情報量の多いコンテンツ
- SMS:短く即効性の高い案内
- WhatsApp:商品提案や顧客の反応を促すコミュニケーション
「どのチャネルで送れるか」ではなく、「このメッセージをどのチャネルで届けると最も顧客体験が良いか」という視点で設計しましょう。 - 商品カタログと組み合わせて「購入に繋がるメッセージ」を設計する
WhatsAppキャンペーンには商品カタログのメディアを利用できるため、単なるセール告知だけではなく、商品を軸としたコミュニケーションに活用できます。
「夏の旅行におすすめの商品を3点紹介」
↓
商品画像・特徴をメッセージで提示
↓
ボタンから商品ページへ誘導
といった形で、メッセージから購入までの導線を設計できます。
特に新商品や再入荷商品、期間限定商品など、タイミングが購買行動に影響する商品との相性が良い施策として検討するとよいでしょう。
引用元:Shopify Changelog:"Manage WhatsApp marketing consent in Shopify"
まとめ
いかがでしたか?
7月のアップデートは、「商品をどう見せるか」「どのように購入を後押しするか」「購入に繋がる接点をどう作るか」という、売上に近い領域の自由度を高める内容が揃いました。
特に重要なのは、機能が増えたこと自体ではなく、マーチャント側で設計できる選択肢が増えていることです。
商品をどう分類・提案するか、どのようなインセンティブで購入を促すか、どのチャネルで顧客にアプローチするか。
それぞれを個別の機能として捉えるのではなく、「商品設計 → 販促 → CRM」という一連の購買体験として設計することが、今回のアップデートを活かすポイントです。
機能が高度化するほど、「使えるかどうか」以上に「自社では何のために使うのか」が大切になります。
自社の顧客・収益構造を踏まえ、必要な機能からぜひ取り入れてみてくださいね。