はじめに
Shopifyでストア運営をする中で、「商品数を増やせば売上が伸びるはず」と考えるのは自然なことです。
実際、商品数が増加することで集客できる検索キーワードが増えたり、選択肢が広がって売れる機会が増えたりという可能性はあります。
しかし一方で、商品点数が増えたタイミングから売上が伸び悩んだり、商品ページの閲覧は増えたものの購入されなかったり、売れる商品が一部に偏ったりといった現象が起きるストアも少なくありません。
そこで本記事では、商品数が多いほど売れなくなる理由と、Shopifyストアで実務的に取り入れやすい対処法を整理して解説していきます。
1. 商品数が多いほど売れなくなるのはなぜか?
商品数が増えると売上が伸びるどころか、逆に購入率が下がることがあります。
この現象は、商品自体が悪いというよりも、「選択肢が増えすぎた結果ユーザーが決められなくなる」ことが原因です。
特にShopifyのストアでは、商品点数が増えるほど
- 商品一覧が長くなる
- カテゴリ構成が複雑になる
- 似た商品が並ぶ
- 商品の違いが分かりづらくなる
という状態が起きやすくなります。
ユーザーは、比較すればするほど納得して買うのではなく、比較が増えるほど”決められなくなる”ことがあります。
これは心理学的にも「選択肢過多(Choice Overload)」として知られている現象です。
2. 売れないストアで起きている3つの詰まり
商品数が増えて売れなくなるストアでは、多くの場合次の3つのどこかで詰まっている傾向にあります。
①入口(一覧ページ)で迷う
商品一覧ページを開いた瞬間に
- 何を選べばよいか分からない
- どれも同じに見える
- 違いが比較できない
という状態になると、ユーザーは一度止まってしまいます。
そして「とりあえず戻る」「後で考える」という結果になりやすいのです。
②比較(商品ページ)で決められない
商品数が多いストアほど、ユーザーは複数の商品ページを行き来します。
しかし、ページ間の比較がしづらいと
- 違いが分からない
- どれを選んでも失敗しそう
- 最適解が見つからない
となり、購入に進めなくなります。
③購入(カート)までの納得が足りない
「候補は決まったけど、最後の一押しがない」という状態も考えられます。
特に商品数が多いストアでは、ユーザーが比較疲れを起こし決断力が落ちるため、最後に離脱しやすくなってしまうのです。
3. 取り組むべき対処法
①商品数を増やすより「売る商品を決める」
商品数が増えて売れなくなるストアほど、「全部売ろうとしている」状態になりがちです。
しかし現実的には、売上の大半は一部の商品で作られているケースが多いのです。
まずやるべきは、商品数を増やすことではなく、売る商品(=主力)を明確にすることです。
具体的には、次のように整理します。
- 主力商品(まず売りたい)
- 比較商品(主力と比較される)
- ついで買い商品(補助的に売る)
- ニッチ商品(必要な人のみ買う)
この整理ができると、一覧ページや導線の設計が一気に組み立てやすくなります。
②「迷わせない導線」を作る(カテゴリ設計・一覧設計)
商品数が多いストアで売上を伸ばすためには、ユーザーに選ばせるのではなく、選びやすい状態に整えることが重要です。
そのために効果的なのが、カテゴリ設計の見直しです。
【よくある失敗例】
- カテゴリが多すぎる
- 似たカテゴリが並ぶ
- ユーザー視点で違いが分からない
カテゴリは増やせば親切になるわけではありません。
むしろ選択肢が増え、迷わせる原因となります。
【改善の方向性】
カテゴリを「商品軸」ではなく「用途軸」で整理することで、選びやすさが改善されます。
例)
- × 素材別(コットン/ポリエステル)
- ◎ シーン別(普段用/仕事用/ギフト用)
ユーザーは商品仕様よりも、「自分がどの用途で使うか」を判断基準に探す場合が多いためです。
③売れ筋を”育てる”運用に切り替える
商品数が多いストアほど、新商品を追加し続けることが目的になりがちです。
しかし、売上を安定させるうえで重要なのは、売れ筋を”育てる”運用です。
具体的には
- 売れ筋商品の商品ページを改善する
- 売れ筋商品のレビューを集める
- 売れ筋商品の訴求を磨く
- 売れ筋商品の導線を強化する
といった取り組みが、結果的に売上へと直結します。
新商品を増やすよりも、既に売れている商品の成果を最大化する方が成功確率が高いのです。
④売れない商品を整理する
商品数が多いほど、「売れない商品が混ざっている」状態が当たり前になります。
このとき重要なのは、売れない商品を無理に売ろうとするのではなく、整理の判断基準を持つことです。
整理とは、必ずしも商品を削除・非公開化することではありません。
- 一覧に出さない(露出を下げる)
- カテゴリを変える
- まとめ売りにする
- セット専用にする
- 商品ページを統合する
など、ストア内での役割を変えることも整理の一つです。
判断基準としては
- 閲覧はあるが購入されない
- 競合商品と比較して弱い
- 主力商品の邪魔をしている
- 返品率が高い
といった観点で見直すと、整理しやすくなります。
まとめ
いかがでしたか?
Shopifyでは、商品数が増えること自体は悪いことではありません。
ただし、商品数が増えるほど
- ユーザーが迷う
- 比較が増えて決められない
- 購入までの納得が弱まる
という状態が起きやすくなり、結果として売れなくなる現象が発生します。
この問題への対処は、商品を増やすことではなく、ストアを整理することです。
本記事でご紹介した対処法を実行することで、商品数が多いストアでも売上を伸ばしやすくなります。
商品数を増やす前に、まずはユーザーが選びやすい状態になっているかを見直してみてください。
「選びやすさ」を整えて、購入率&売上UPを目指しましょう!