はじめに
ECサイトの売上を安定的に伸ばすためには、新規顧客の獲得だけでなく、「リピーター」を増やし顧客一人あたりの価値(LTV:ライフタイムバリュー)を引き上げることが不可欠です。
リピーターは購入単価が高くなる傾向にあり、広告費をかけずに売上を積み上げられる重要な存在です。
また、リピーターになるということは「このブランドを信頼して繰り返し購入したい」と思ってもらうことであり、それはすなわちブランドロイヤルティやファン化の実現でもあります。
とはいえ、「どうすればリピーターが定着するのか分からない...」と悩んでいるマーチャントさんも多いでしょう。
そこで今回は、Shopifyの管理画面だけで始められる「簡単なリピーター施策」3つをご紹介します。
どれも初心者の方でもすぐに取り組める内容ですので、ぜひ今日からお試しください!
施策1:リピーターボーナス割引(ディスカウントコードの活用)
できること
- 2回目以降の購入者限定で割引を提供
- クーポンを使って「また買いたい」動機付けができる
手順
- Shopify管理画面 > ディスカウント で新たなディスカウントを作成
- ディスカウントタイプを選択
例:
・注文金額10%OFFの場合 → 注文の定額割引
・送料無料を適用させる場合 → 無料配送 - 任意のクーポンコード(例:WELCOME2ND)を入力し、ディスカウント額など特典内容を設定
- 利用資格で「特定の顧客セグメント」を選び、2回以上購入した顧客を対象に設定
※デフォルトでは「Customers who have purchased more than once」という名前でセグメントが作成されています。 - 必要に応じてその他条件を設定し、保存
- メルマガや注文完了画面などで「次回購入で使えるクーポン」として案内

💡ポイント
- 購入直後に案内することで、次回購入に繋がりやすくなります。
- 行動を促しやすくするため、有効期限の設定がお勧めです。
施策2:顧客タグを使った「リピーターリスト化」
できること
- 顧客情報にタグを付けてリピーターを抽出
- タグをもとにメルマガ配信やキャンペーン対象を絞り込み
手順
- Shopify管理画面 > 顧客管理 > フィルターを追加 を選択
- 条件を「注文数が○回以上」にして顧客を絞り込み、「実行」ボタンをクリック
- 絞り込み結果で出てきた顧客を全選択し、一括編集で任意のタグを追加(例:repeater, VIP など)
- 追加したタグをもとに新たなセグメントを作成するなどして、リピーターリストを作成
- このリストを対象として、割引やメルマガを実施


💡ポイント
- タグ管理はシンプルながらも幅広い応用が可能な機能です。
- Shopify Flowを活用すると、顧客へのタグ追加を自動化することもできます。
施策3:注文完了メールのカスタマイズ
できること
- 購入直後のサンクスメールにリピーター施策を仕込める
- 自然な流れで次回購入へと繋げることができる
手順
- Shopify管理画面 > 設定 > 通知 > お客様への通知 > 注文の確認 を選択
- 「コードを編集」で、任意の箇所(「{% endcapture %}」直前を推奨)に以下のような要素を追加
例:
・「次回購入で使える10%OFFクーポン」
・「会員限定ニュースレター」への案内
※編集前にあらかじめ既存のコードのバックアップを取っておくことをお勧めいたします。 - 保存後、テストメールで表示を確認

💡ポイント
- サンクスメールは開封率が非常に高いため、リピーター施策に最適です。
まとめ
いかがでしたか?
今回ご紹介した3つの施策は、どれもアプリ導入不要でShopifyの標準機能を活用でき、LTV向上とブランドロイヤルティの土台づくりとして有効です。
まずは1つ実践して、顧客の反応や購入傾向を見ながら改善していきましょう!
リピーター施策は「小さな工夫の積み重ね」によって、やがて強いファンベースと高い顧客価値を持つブランドが育っていきます。
ぜひ今日から取り組んでみてくださいね!