楽天・Yahoo!ショッピング・メルカリShopsの「ユーザー購買心理」の違い ― 多店舗展開で売上を伸ばすための基本理解

はじめに

ネットショップを運営していく中で、多くのマーチャントが次のいずれかのフェーズに行き着きます。

  • 既に自社ECを運営しており、次の成長施策としてモール出店を検討している
  • 楽天市場やYahoo!ショッピングなどECモールを1店舗運営しているが、さらなる売上拡大の糸口を探している
  • メルカリShopsやヤフオクなどを入口に販売を始めてみたが、今後の展開に悩んでいる

こうした状況で多く聞かれるのが、
「同じ商品なのにチャネルごとに売れ方が全く違う」
「自社ECでは商品が動くが、モールでは伸びない」
「モール出店をしたが、思ったほど売上が上がらない」
といった悩みです。

これらの原因は、商品力や価格設定だけでなく、チャネルごとにユーザーの”買う前提”や”判断基準”が異なることにあります。

楽天・Yahoo!ショッピング/ヤフオク・メルカリShopsなどはいずれも「ECモール」ですが、ユーザーが商品を探して比較し、購入を決めるまでの心理プロセスは大きく異なります。
この違いを理解しないまま同じ商品・同じ見せ方・同じ売り方をしてしまうと、売上が伸び悩みやすくなります。

本記事では、多店舗展開を検討・実施するすべてのマーチャント向けに、楽天・Yahoo!ショッピング・メルカリShopsのユーザー購買心理の違いを整理していきます。
「どこで、どのように売るべきか」を考えるための前提知識として、ぜひ参考にしてください。

1. なぜ「購買心理」を理解すると売上が伸びるのか

多店舗展開で成果が出るストアは、「売り方」を揃えるのではなく、チャネルごとに「買われ方」を揃えています。

同じ商品でも

  • ユーザーが何を見て判断するか
  • どこで不安要素が生まれるか
  • どんな理由があると買うか

が異なるため、ページの作り方・打ち出し方を揃えてしまうと、かえって売れにくくなるケースがあります。

重要なのは、チャネルごとにユーザが買う理由を作ることです。

2. 楽天市場の購買心理:比較+ポイントで納得して買う

楽天のユーザーは、購買前に比較を行う傾向が強く、「納得して買う」心理が働きやすいことが特徴です。

【楽天ユーザーがよく見ているポイント】

  • レビュー件数・評価(★の数)
  • 価格(単価だけでなく送料込みの総額)
  • ポイント還元(実質価格)
  • ショップ評価・配送スピード
  • 楽天イベント(お買い物マラソン・スーパーSALEなど)との相性

上記のように、楽天では、商品そのものよりも「この条件なら買って損しない」という納得感が重要です。

そのため、売上を作るには

  • 比較される前提で情報を揃える
  • 価格の見え方を整える
  • レビューを積み上げる

といった”土台作り”が効きやすい傾向にあります。

3. Yahoo!ショッピングの購買心理:価格と条件で合理的に選ぶ

Yahoo!ショッピングは、楽天と同じモール型ですが、購買心理はやや異なります。
楽天が「比較+納得」だとすると、Yahoo!ショッピングは「合理性」で選ばれやすい側面があります。

【Yahooユーザーが重視しやすいポイント】

  • 実質の安さ(クーポン・キャンペーン込み)
  • PayPayポイントの還元率
  • 送料条件(送料無料ラインなど)
  • 配送の早さ
  • 価格の透明性(分かりやすいか)
  • 余計な説明が少なく購入しやすいか

特にYahoo!ショッピングは、検索から流入し、「条件が合えば買う/合わなければ離脱する」という動きになりやすく、購入の意思決定が速い傾向があります。

そのため、Yahoo!ショッピングでは

  • 価格と条件が明確
  • 配送・返品・支払いが分かりやすい
  • 購入まで迷わない

といった”買いやすさ”が売上に直結しやすいと言えます。

4. メルカリShopsの購買心理:発見・偶然性で買う

メルカリShopsは楽天・Yahoo!ショッピングと異なり、ユーザーの購買心理が「探索型」に寄りやすいことが特徴です。
つまり、目的買いでショップに訪れるのではなく、「たまたま見つけた」「なんとなく気に入った」「掘り出し物に見えた」という発見の感覚が購買に繋がりやすいのです。

【メルカリユーザーが反応しやすいポイント】

  • 商品画像の分かりやすさ(1枚目が重要)
  • 直感的な価格の納得感
  • 掘り出し物感・お得感
  • 在庫の希少性(”今しかない”感)
  • 商品説明の読みやすさ・文章量の適切性

メルカリShopsは、比較よりも「その場の納得で買う・欲しいと思った瞬間に買う」という動きになりやすいため、商品ページは直感で理解できる構成が強い傾向があります。

5. チャネル別の刺さる訴求

ここまでの内容をまとめると、各チャネルごとの”刺さる訴求”は以下のように整理できます。

チャネル 購買心理 刺さる訴求 強い要素
楽天市場 比較+納得 レビュー・実績・総合力 信頼・ポイント還元・評価
Yahoo!ショッピング 合理的に選ぶ 価格条件・買いやすさ 送料・配送スピード・分かりやすさ
メルカリShops 発見・直感 商品画像・お得感 メイン画像・価格

同じ商品でも、この違いを理解しているだけで改善ポイントが見えやすくなります。

6. 多店舗展開でよくある失敗パターン

①同じ商品ページをそのまま流用する

同じ情報を各チャネルに掲載しても、ユーザーが見たいポイントはそれぞれ異なるため、適切な訴求が行えません。

よって

  • 楽天:比較材料が不足すると負ける
  • Yahoo!ショッピング:条件が分かりにくいと離脱する
  • メルカリShops:メイン画像が弱いと見られない

という差が出てしまいます。

②値下げで解決しようとする

売れない状態が続くと価格を下げる判断をしがちですが、多店舗展開では価格以外の要因が大きいケースも多く見られます。

  • 商品の見せ方
  • 条件の分かりやすさ
  • レビュー・信頼感
  • 配送の安心感

などが整っていないまま値下げをすると、利益だけが削れ、売上は安定しません。

③モールに出しただけで売れると思ってしまう

モールは集客力がありますが、出店した瞬間に売れるわけではありません。

各モールには

  • 競合が多い
  • 比較されやすい
  • 条件が悪いと埋もれる

という前提があるため、”売れる状態を作るための運用”が必要になります。

まとめ

いかがでしたか?
楽天・Yahoo!ショッピング・メルカリShopsは、同じ「モール」でもユーザーの購買心理が大きく異なります。
多店舗展開で売上を伸ばすには、「同じ商品を出すこと」ではなく、チャネルごとの買われ方に合わせて整えることが重要です。

まずは自社の主力商品を1つ選び、各モールで

  • どこで迷われているか
  • 何が判断材料になっているか
  • どこが不足しているか

を見直してみましょう。

購買心理の違いを理解することで改善の方向性が明確になり、多店舗展開の成果が出やすくなります。
各モール運用でのお困りごとや新規出店でのお悩みがある方は、ぜひお気軽にご相談ください!

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