はじめに
ストア運営を続けていると、「売上が伸びない」よりも実は多い悩みがあります。
それが
- 月によって売上が大きく変動する
- 施策を打った月だけ伸びるが、翌月落ちる
- 調子が良い時と悪い時の差が激しい
- 何が原因で上下しているのか分からない
といった、”売上が安定しない”問題です。
売上の波は、季節要因や広告費の増減など外部要因でも起きます。
しかし、波が大きすぎるストアでは、多くの場合運営の構造そのものに原因があるケースが少なくありません。
そこで本記事では、よく見られる売上が安定しないストアに共通する運営上の課題を整理し、改善の方向性を分かりやすく解説していきます。
1. 売上が安定しない状態とは?
売上が安定しないストアは、単に売上が低いのではなく、次のような状態になっている傾向にあります。
- 売上が上がる月は大きく上がる
- しかし、その状態は続かない
- 売上の再現性がない
- 施策が止まると売上も止まる
この状態の本質は、売上が”仕組み”ではなく”勢い”で作られていることです。
逆に売上が安定しているストアでは
- 多少の波はあっても、下がり切らない
- 伸びた要因を再現できる
- 施策を止めても急落しない
という特徴があります。
2. 売上が安定しないストアの共通課題
①集客チャネルが1つに偏っている
売上が安定しないストアで最も多いのが、集客チャネルが単一依存になっている状態です。
例えば
- 広告だけで売上を作っている
- SNSの投稿が伸びた月だけ売上が跳ねる
- インフルエンサー施策に依存している
などです。
この状態では、チャネルの変動がそのまま売上に直結してしまいます。
広告であれば
- CPAが悪化した
- 配信が不安定になった
- 競合が増えてクリック単価が上がった
SNSであれば
- 投稿頻度が落ちた
- アルゴリズムの変化で露出が減った
これらの要因だけで急落します。
売上の安定=チャネル分散
まずはこの視点が重要です。
②売れる商品が一部に偏っている
次に多いのが、売上の大半を1~2商品が支えているケースです。
もちろん、ヒット商品があること自体は強みです。
しかし偏りが大きすぎると
- その商品の需要が落ちた
- 広告が刺さらなくなった
- 競合が増えた
- 在庫が切れた
といった要因で、売上が一気に下落します。
安定しているストアでは、売れ筋が複数存在し、売上が分散しています。
つまり、商品構成がリスク分散になっているかがポイントです。
③新規獲得とリピートの設計が分離できていない
売上が安定しないストアでは、新規とリピートの施策が混ざっていることが多いです。
例えば
- 新規向けに割引を強めすぎて利益が残らない
- リピート導線が弱く、毎回新規獲得で売上を作っている
- 一度購入した顧客が戻ってこない
この状態では、毎月「新規を取り続けないと売上が維持できない」という構造になり、売上が不安定になります。
売上が安定するストアは、新規獲得とリピートの役割を分けて設計しています。
- 新規顧客:購入のハードルを下げる
- リピート顧客:購入の理由を作る
この分離ができると、新規顧客数が多少落ちても売上が急落しづらくなります。
④施策が「点」になっており再現性がない
売上が伸びた月に限って、その理由が曖昧になっているケースがあります。
「セールを開催したら伸びた」「広告のクリエイティブが当たった」
もちろんこれらは重要ですが、「点の成功」は再現できないと意味がありません。
売上が安定するストアは、施策を再現できる形に落とし込んでいることが特徴です。
- 何を実施したら伸びたかを記録する
- 数字で成果を判断する
- 伸びた要因を次月の施策に組み込む
これらが積み重なると、売上は偶然ではなく仕組みで作れるようになります。
⑤在庫・配送・運用体制がボトルネックになっている
意外と見落とされがちなのが、運用体制そのものが売上の波を作っているケースです。
在庫切れや出荷作業のキャパオーバー、商品登録の遅れなどが起きている状態では、売上を伸ばしたくても伸ばせません。
売上が安定しているストアでは、マーケティングだけでなく
- 在庫補充の計画
- 出荷体制
- CS(カスタマーサポート)対応
- 運用フロー
まで含めて販売の土台が整っています。
売上は、集客や施策だけでなく運用キャパの上限にも強く影響されます。
3. 売上の波を抑える運用チェックリスト
ここからは、売上の波を小さくし、安定した売上を作るためのチェックリストです。
網羅しようとするのではなく、まずは穴が空いている部分を塞ぐ感覚で確認してみましょう。
①集客が偏っていないか(チャネル分散チェック)
- 広告を止めると売上もほぼ止まる
- SNS投稿をやめるとアクセスが激減する
- 1つの媒体(例:Instagramのみ)に依存している
- 既存顧客の再訪導線(メルマガ・LINE)が弱い
Point 「広告/SNS/指名検索/リピート」のいずれかがゼロに近い状態は注意が必要です。
②売上が特定商品に依存しすぎていないか(商品分散チェック)
- 売上の50%以上が1商品で構成されている
- 売れ筋商品が欠品すると月商が大きく落ちる
- 2番手・3番手の商品が育っていない
- セット販売や関連商品で売上を広げられていない
Point 「主力商品+準主力商品」が揃うと売上は安定しやすくなります。
③新規とリピートの役割が整理できているか
- 初回購入者の購入理由が「割引」のみになっている
- 2回目購入の導線がない(フォロー施策が弱い)
- 購入後の「次の提案」ができていない
- 再購入されるタイミングが分からない/設計できていない
Point 新規獲得だけで毎月売上を作っている状態は波が大きくなりやすい傾向にあります。
④施策が再現できる形で運用されているか
- セールやキャンペーンが思いつきで決まっている
- 施策の結果を記録・把握できていない
- 何が効いたか分からないまま次月へ進んでいる
- 施策が担当者の感覚に依存している
Point 「施策内容/期間/売上/CVR/AOV/広告費」を残しておくことで再現性が向上します。
⑤在庫・配送・CSが売上の上限になっていないか
- 売れ筋商品の欠品が頻繁に起きる
- 出荷遅延が発生しやすい
- 問い合わせが増えると対応が追い付かない
- レビューやクレームが増えている
Point ”売れているのに運用が追い付かない”状態は、売上が伸びても安定しません。
⑥売上を「積み上げ型」にできているか
- 新商品投入やキャンペーンがないと売上が落ちる
- 既存商品の売上が維持できていない
- 検索流入(SEO)が弱い
- 過去購入者の売上比率が低い
Point 安定するストアは「毎月ゼロから作る」のではなく、積み上がった売上が土台として残ります。
まとめ
いかがでしたか?
売上が安定しないストアでは、今回ご紹介した共通課題1つだけが原因ではなく、複数が重なって売上の波を大きくしていることがほとんどです。
売上を伸ばすことも重要ですが、ストア運営では下がらない仕組みを作ることが結果的に最も強い成長へと繋がります。
まずは直近3ヶ月の売上を振り返り、上がった理由と下がった理由を言語化してみてください。
そこから改善の優先順位が見え、売上を安定させる第一歩となります。
弊社では、ストアを成長させるための全てをサポートさせていただいております。
運用でお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください!